宝塚歌劇-専門用語講座 前編ー

こんにちは、管理人のちゃび(@zukamoku)です。

今回は歌劇団内やファンの間で一般的に使われている専門用語を厳選して解説!基本情報と被る部分もありますがより詳しく紹介しています。

目次付きですのでご活用ください^^

(ザッと通しで見る方は閉じてご覧ください)

あ行

・愛称

歌劇団所属の生徒(団員)には芸名のほか、ニックネームとして公式に愛称が設定されている。芸名をもじったものや、公表されていないはずの本名で呼ばれていることもある。

・青天(あおてん)

日本物で男役が被るカツラ。額際から頭頂部にかけて頭髪を剃り落とした部分が青いことからこう呼ばれている。こういうヤツね…

 

「髪切った~?」って今の若い子に通じるのかな…( ˘ω˘ )?

・逸翁デー

「逸翁」とは宝塚歌劇団の創始者である小林一三先生の雅なペンネーム。先生の命日である1月25日を「逸翁デー」と名づけている。1999年から恒例行事となっていたが、2007年の50回忌を節目に現在は行われていません。ってことで、各自1月3日のお誕生日と命日はセルフ逸翁デーをどうぞ。

・入り出待ち

楽屋入りする生徒をファンが待つことを「入り待ち」、楽屋から出てくるのを待つことを「出待ち」と呼ぶ。楽屋前にはファンクラブ会員が生徒の学年順に(ドアに近いほうが上級生)並んでいる。会員以外はギャラリーと呼ばれ、少し離れたところで見学・(個人利用に限って)撮影できる。

・エトエワール

フィナーレのパレードで一番初めに大階段の中央でソロを歌う人を指す。学年を問わず組の中で歌の上手い人が選ばれる。(例外として、組替や退団する生徒への餞として抜擢する場合もある)稀に複数人で歌う場合もあり、3人で歌う場合はトリオデトワールと呼ばれる。

・燕尾服

世間一般的には男性が着用する夜間用第一礼服を指す。黒燕尾が定番だが、素材・色・型を変えた変わり燕尾も多く存在する。トップスターや別格スターの燕尾服には特別に美しい装飾が施されたり、ポケットチーフなどのモチーフが違ったり、その他生徒と明らかに差別化されている。

・大階段(おおかいだん)

大半はショーのフィナーレで用いられる。普段は舞台奥に収納されており、自動制御により約140秒で使用できる状態になる。軽合金製の全部で26段、1段の踏み幅は23cmと狭い。この大階段へ電飾模様を再現するために取り付けられた電球はなんと2436個。

ちなみに福岡にある博多座は年一回の宝塚公演のためだけに大階段を自前で用意しています。

この大階段を下りてくる順番も生徒の格付けに関係するため、熱心なファンほどフィナーレを純粋に楽しめなかったりする。降りてくるのが後になるほど扱いは上、並びも舞台端よりも中央が良しとされ、羽を背負っている人は別格扱い。

・オーケストラピット

オーケストラボックス(オケボ)とも言う。舞台と銀橋の間にあるオーケストラ団員の演奏スペース(場所は下図参照)奈落にもつながっており、スターがここから登場することもある。歌詞を忘れたスターにこっそり指揮者が耳打ちする場面もあったとかなかったとか…(佐々田愛一郎先生談)

・お茶会

宝塚と東京の公演期間中にファンクラブが主催するスターとの交流会。内容はトークショーにクイズやゲーム、握手会や記念撮影など。人気のトップスターともなればホテルの大広間を貸しきって開催される。勤め人や遠方からの参加者に配慮してか、土日公演後の開催が多い。ファンクラブ非会員の人も会員からの紹介かファンレターにお茶会に参加したい旨を書いて送るとファンクラブから正式に参加申し込みの機会を与えてもらえるようです。※会場規模や参加人数、プログラムなど詳細は口外しないのがマナー

・お茶飲み会

ファンクラブ設立前の生徒のファン集会をお茶飲み会と呼ぶ。ただし、下級生みんながお茶飲み会をする訳ではなく、それなりに将来を期待されている人材に限られる。スターのお茶会に比べれば、少人数で会場も小さいためより近くに生徒を感じられる。早い内から将来性を感じて応援している人ばかりが集まるので、ある意味お茶会より熱心な(濃いい~)ファンばかりが集まる会と言えよう。

・男役

宝塚歌劇団は女性ばかりの劇団のため、男性役ももちろん女性が演じる。これを男役と呼ぶ。音楽学校時代に身長制限(165cm以上)、声質や本人の希望も考慮して男役か娘役かを決める。稀に研7(入団7年目)までに男役から娘役に転向する場合もある。一人前の男役になるには最低10年は必要と言われることから、「男役10年」なんて言葉もあるくらい厳しい世界なのだ。

・お忘れもの券

 チケットを家に忘れた、チケットを持っている友達が来ない…など会場に着いてから起こる不足の事態!そんな時はチケットカウンターに申し出る。座席番号を伝えると、開演直前までその席に座る人が居ないのを確認してからようやく案内してもらえる。開演直前の案内になるので演目によっては最初の方は見られない可能性も。くれぐれもお忘れなく、念のためチケットの写真を撮っておくと吉。

か行

・ガード

スターが楽屋入りする際、一般のファンから無闇やたらにからまれないよう監視すること。ファンクラブメンバーが私的に行っており、公演を見ない日でも入り出待ちに合わせてガードをする人もいる。

・会総見(かいそうけん)

各ファンクラブがスターの出演公演中に会員揃って観劇する日を設ける。観劇には会服(お揃いのユニフォームみたいなもの)を着用。この日の為にファンクラブ限定の会グッズが用意されることもある。観劇時は2階B席後方に集まっていることが多く、そこだけやたら統率の取れた拍手が聞こえるのですぐにわかる。

・下級生

自分よりも下の学年の生徒、もしくは研究科7年生(入団7年目)までを指す言葉として使われる。

・歌劇

1918年創刊、宝塚歌劇団発行の機関紙で現在も月刊誌といて続いている。公演情報や演出家を交えて稽古場での裏話を綴ったもの、下級生が受け持つバラエティーコーナーなど掲載内容は文章中心。表紙写真は2010年からレスリー・キーが担当している。

・影コーラス

舞台袖に設けられたスペースで歌うコーラス。群集や戦闘シーンなど迫力のあるコーラスが必要なときに使用される。下級生に加え舞台上に出演していない上級生も参加する。

・影ソロ

舞台裏の雑音が入らないよう仕切られている空間で一人で歌う。芝居では主人公の心理描写を助ける為に使われたり、ショーでのデュエットダンスに使われることが多い。学年を問わず歌の上手い人が抜擢される。

・貸切公演

特定の会社が全館貸切、又は複数社合同での共同貸切にすることもある。阪急交通社、宝塚友の会、VISA、セディナ、かんぽ生命などが代表的。貸切公演もチケットが余った場合は一般にも販売される。貸切公演ではスポンサー会社の商品名や企業名を捩ったアドリブが入ったり、次回公演のペアチケットやスターのサイン色紙が当たるお楽しみ抽選、公演後の挨拶など様々な特典がある。

・冠公演/冠協賛

公演のスポンサー名が入る公演のことを指す。スポンサーが入る分予算に余裕があるからか、ポスターや衣装、舞台装置がいつにも増して豪華。例)「かんぽ生命ドリームシアター スペクタクル・ミュージカル『1789-バスティーユの恋人たち-』など

・上手/下手

客席から舞台に向かって右手が上手、左手が下手。今では舞台用語として一般的だが、もとは歌舞伎用語。

・キャトルレーブ

宝塚歌劇団公式のオリジナルグッズを販売している。劇場直営店と劇場外(日比谷・梅田・福岡)の全国5店舗。キャトルレーブとはフランス語で「4つの夢」という意味だが、店舗設立時はまだ歌劇団が花・月・雪・星の4組体制だったためである。

・銀橋(ぎんきょう)

宝塚大劇場と東京宝塚劇場の舞台前方、客席とオーケスピットの間にある。通路幅は約120cm。一般的にはエプロン・ステージと呼ばれる客席側へ舞台が延長された部分のことを宝塚では銀橋と呼んでいる。フィナーレの最後には決まってトップスターを銀橋の中心に格付け順にズラリと並ぶ。銀橋の中心に近いほど格付けが上となる。ちなみに旧宝塚大劇場には金橋なるものもあったが、設置場所がミラーボールの上というあまりの高さでみんな渡るのを嫌がったため使用されなくなった。

・組子

専科以外の5組に属している生徒を組子と呼ぶ。(但し、組長/副組長は役職で呼ばれる)

・組総見(くみそうけん)

各組に所属するスターのファンクラブが一斉に観劇すること。組総見の場合、規模にもよるが全席ほとんどファンクラブで埋め尽くされることに…。いつも以上に統率の取れた手拍子と拍手で会場が盛り上がる。非会員なのに偶々出会えたあなたはラッキーかも?

・組長/副組長

組長は組子の世話役として組の最上級生から選ばれる。組長を経験後、専科へ異動するベテランも多い。また、組長を除く最上級生から副組長が選ばれる。

・芸名

生徒には舞台人としての芸名がある。創設当初は百人一首から名づけられていたが、現在は恩師に付けてもらったり、本名や出身地から文字をとったりと自由度があがっている。音楽学校の本科生夏休み中に決めて、劇団へ申請する。上級生とかぶったり、タカラジェンヌにふさわしくない名前は却下されることもある。近年はひらがなの使用も目立つ。

・劇団レッスン

音楽学校卒業後も公演用の稽古とは別に劇団内でレッスンを受けることができる。声楽、バレエ、日舞、モダンダンス、タップ、ジャズ、演劇、所作など多岐に渡る。研究科1年(入団1年目のこと)・研3・研5の3回に渡り成績順を決める試験がある為、全員自由参加ではあるがほとんどの下級生はレッスンを受ける。成績には試験結果以外にも皆勤賞が重要視されるのだとか。

・化粧前

楽屋で化粧をする際の鏡付きの台を化粧前と呼ぶ。広さは学年によって違い、下級生は1台を数名で共有する。化粧前では必ず楽屋着を着用する。

・研究科

宝塚音楽学校を卒業後、宝塚歌劇団に入団すると研究科1年生となる。これを略して「研1」と呼ぶ。

・香盤表(こうばんひょう)

元々は歌舞伎で出演俳優の名前と配役を場面ごとに書いた表のことを指す。宝塚歌劇では公演の稽古が始まる初日(集合日)に香盤表で配役が発表される。学年があがってくると大体自分が香盤表のどのあたりにいるのかわかってくるが、ある集合日に自分の名前が香盤表のいつものあたりになくて「ついに降格か…」と今にも泣き出しそうだったが実は主演だった(笑)なんてほのぼのエピソードもある。

・小林一三

宝塚歌劇団の創始者。 1873年1月3日山梨県北巨摩郡・崎町生まれ。そう、1月3日生まれだから一三です。慶応義塾に入学後、文学青年として精力的に執筆活動を続けるが新聞社への入社が叶わず三井銀行へ入行。実業家への道を歩む。

さ行

・さよならショー

男役トップスター(娘役も)や専科で活躍した生徒が退団する際、卒業公演の千秋楽後に20分程度のショーが行われる。当人の代表作の中から思い入れのある名場面や曲で構成される。

・集合日

稽古初日のことを集合日と呼ぶ。出演者の顔合わせ、香盤表による配役発表と台本の読み合わせがある。だいたい公演初日の1ヶ月前くらいとされている。事前に集合日を知るには私設のファンクラブ会員になるか、タカラヅカスカイステージ(CS放送)で毎日放送されているタカラヅカニュースで知るしか方法はない。

・新人公演

研究科7年目までの下級生だけで構成された公演。「新公」と略されることが多い。宝塚と東京の公演期間中に1回ずつ行われる。次世代を担うスター候補を発掘する数少ない機会のためチケット入手は非常に難しい。この新公主演を勤めることがトップスターへの必須条件となっているため下級生ファンは配役発表まで気が気でない。

・すみれ売り

宝塚音楽学校の予科生と本科生が毎年5月に大劇場の前で袴姿ですみれの花を売り、募金を呼びかける活動をしている。宝塚歌劇団の社会奉仕活動の一環として行われているが、実質生徒たちの初お披露目の意味合いのほうが強い。ファンにとっては入団前の生徒をチェックする貴重なイベントとなっている。

・すみれコード

宝塚歌劇における禁忌、タブーのこと。「清く、正しく、美しく」の教えに相応しくない行い、ファンの夢を壊すような下品な表現を避けることをさす。すみれコードは発言や立ち居振る舞いに限らず、衣装・演出・台詞などもこれに反しないよう考慮されている。原作物だと残酷な暴力シーンをカットしたり、肌の露出が多い衣装でも生々しくならない様、肌色のあて布をしたりと配慮がされている

・背負い羽

ショーの最後に行われるパレードで背負う羽。1930年「パリゼット」の公演から登場した。素材はダチョウ、キジ、キンケイやギンケイの羽が使われている。多いときは400~500本の羽が用いられ、重量は20キロを超えることもある。パワーのあるスターさんだと千秋楽パレードの最後のお辞儀で背負い羽の後ろに垂れ下がった長い羽をお辞儀の反動を使って勢いよく前へ振り回すこともある(滅多に見れないので観客の拍手も一際大きくなる)

・セリ

舞台や花道の一部を切り抜いて役者や大道具を奈落から上げ下げする装置。舞台上には大小4つ、銀橋の上下(かみしも)にも1台づつがあります。セリで上がる時は「セリ上がり」、セリで下がる時は「セリ下がり」と呼びます。役者の登場シーンの演出としてだけでなく、装置や場面転換の効果としても使われます。

・専科

花・月・雪・星・宙の5組いずれにも属さない、踊りや芝居・歌が特に優れたベテランが所属する宝塚歌劇における特殊部隊。

・全国ツアー(通称全ツ)

宝塚や東京の劇場以外にも北海道から九州まで、文字通り全国の劇場をまわる地方公演。移動が多く、劇場自体もホームより小さくなるため全ツは少人数の選抜メンバーで臨む。そのため公演内容や配役に変更が入ることになるのだが、この全ツ版配役の公演を見るためにわざわざ地方公演を観に行くファンも多い。尚、博多座公演は準ホーム公演のため全ツに含まれません。

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ー 参考文献 ー

2007年 戎光祥出版/「宝塚歌劇スタディーズ 舞台を100倍楽しむ知的な15講座」

2013年 アスペクト/「タカラヅカファンあるある」

2015年 KADOKAWA/「角川oneテーマ『 元・宝塚総支配人が語る「タカラヅカ」の経営戦略』

2018年 平凡社/「寝ても醒めてもタカラヅカ!!」

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如何でしたでしょうか?こういう専門用語ってちょっと厨二病っぽくて好きなんですよねー。

後編はた行から。宝塚歌劇だけあってた行が多くて編集辛い…

それでは、今回もこの辺で

さよな~ら~│´ω`)ノ


ABOUTこの記事をかいた人

ちゃび

宝塚と百合を愛するサラリーメン。初観劇は2014年「宝塚をどり、明日への指針―センチュリー号の航海日誌ー、TAKARAZUKA 花詩集100!! 」時々twitterやらpixivでお絵描きもしています。ゆるーい観劇ライフを推奨していく所存。